日本人の有給消化率は世界で最下位、有休取得に罪悪感69%

世界最大級の総合旅行サイト「エクスペディア」の日本語版サイト「エクスペディア・ジャパン」が、毎年恒例となる有給休暇・国際比較調査の2016年度版を発表しました。調査は、世界28ヶ国(日本、アメリカ、カナダ、メキシコ、オーストリア、デンマーク、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、イギリス、ブラジル、オーストラリア、香港、インド、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、アラブ首長国連邦、ニュージーランド、フィンランド、ベルギー、スイス)、18歳以上の有職者男女9424人を対象にインターネットで行われました。この調査を通して得られた、12ヶ国の比較が発表されました。調査結果によると、有休取得率の世界最下位は日本、2位には韓国、3位にはインドという結果となりました。

 

日本の有休消化率、3年ぶりの最下位に!!

諸外国と比べた場合に、日本では有給休暇の消化率(取得率)が極めて低いことは、よく知られています。有給休暇取得の義務化など法改正の話題も出ていますが、3年ぶりに世界で最下位の有休消化率という結果になりました。 2013年以降、回復を見せていましたが、昨年の60%を10%も下回り、お隣の韓国を3%下回り世界最下位となってしまいました<◆図1>。

◆図1:有給休暇の国別消化率

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(出典)Expedia有給休暇・国際比較調査2016

ちなみに日本の有休消化日数・有休消化率の推移をみると、2008年~2013年が6年連続最下位で、2014年と2015年は最下位が韓国で日本は下から2位。2016年は3年ぶりに最下位に返り咲いたことになります。

ではなぜ、日本は有給休暇の消化日数がこのように少ないのでしょうか。

有給取得に「罪悪感」を感じてしまう日本人

この疑問への回答になると思われる興味深い内容が、Expedia有給休暇・国際比較調査2016に含まれていました。まず1つ目は、「有給休暇取得に罪悪感を感じる人の割合」<◆図2>。

◆図2:有給休暇取得に罪悪感を感じる人の割合

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(出典)Expedia有給休暇・国際比較調査2016

日本は59%という、韓国に次いで高い数字になっています。本来は権利の行使であるはずの有給休暇を取る際に「申し訳ないのですが…」や「すいません」と言ってしまう感覚です。

そして、日本人が休みを取らない理由のトップ2で「職場の環境」(第1位は「人手不足」、第2位は「職場の同僚が休んでいない」)があげられており、そのうち「同僚が休んでいない」と考える人の割合は世界一多いことがわかりました。ぎりぎりの人繰りで仕事が回っている場合、休暇取得中に同僚や部下の仕事が増えてしまうことに、心理的な抵抗感があるということなのでしょうか。第3位は「お金がない」。休んでも遊びに行くお金がない、ということでしょうか。

有給取得に罪悪感を感じる人が最も少なかったのは、有給消化率が世界一ながら休みが足りないと感じている人も世界一だったスペイン(17%)でした。

休暇中に仕事が頭から離れない人の割合は2番

もう1つは、「休暇中も仕事が頭から離れない人の割合」です<◆図3>。

◆図3:休暇中も仕事が頭から離れない人の割合
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(出典)Expedia有給休暇・国際比較調査2016

日本は22%で、これまた韓国の23%に次いで2位の数字。「仕事漬け」的な心理状態になっていて、ONとOFFの切り替えができないということでしょうか。便利であるはずの電子機器の進歩がそうした心理を創り出しているということは、なんとも因果なものです。

休みに興味がない、仕事大好き日本人?!

この調査では「休み不足を感じている人の割合」と「自分の有休支給日数を知らない人の割合」についても調べています。

◆図4:休み不足を感じている人の割合

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(出典)Expedia有給休暇・国際比較調査2016

◆図5:自分の有休支給日数を知らない人の割合

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(出典)Expedia有給休暇・国際比較調査2016

有給消化率最下位の日本ですが、「休み不足を感じている」という人は34%(最下位)しかいません。有休消化率ワースト2位の韓国では、65%(2位)の人が休み不足を感じているのとは違い、仕事に対する「やらされている感」は少ないのでしょうか?「日本人は有休消化はしないけれど、休みが足りないとは感じていない」ということのようです。

また、「自分の有休支給日を知らない人の割合」の調査では、日本はダントツです。実に47%の人が自分の有休日数を把握していない。2位は韓国21%、3位はオーストリア15%と続きますが、日本の数字は突出している。エクスペディア・ジャパンは「休みに無頓着な日本人」と表現しています。

「自分の有給支給日数を知らない人の割合」でも、日本は47%でダントツ、トップ。50%近くの人が有給の支給日数すら知らないという結果が示されています。2位は、消化率の低さを日本と競い合う韓国ですが、韓国でさえ、支給日数を知らない人は21%にとどまっています。

真面目な日本人の気質に改めて驚かされたのと同時に、その気質を利用し企業の利益追求のみを考えたブラック企業の憤りを感じてしまいます。

 

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