大学入試改革で英語が変わる!4技能資格とは何?

2020年から始まる大学入試改革の話題がメディアを賑わしています。まだ詳細は固まっていませんが、これまでの入試とは異なり、記述式の問題や、英語の4技能「読む」「聞く」「書く」「話す」が取り入れられたり、コンピューターで解答を入力したり…と、大きな変更が予定されています。入試が変われば、学校教育や塾・予備校も変わらざるを得ません。

文部科学省が2016年8月31日、「高大接続改革の進捗状況について、大学入学希望者学力評価テスト(仮称)、いわゆる現行のセンター試験に変わる大学入試新テストにおいて、英語では民間の資格や検定試験を積極的に活用する方針。」と公表したことを受け、ここでは、大学入試改革の英語、特に4技能資格についてまとめます。

目次

1.そもそも、何故、今、大学入試改革なわけ?
2.変わる!大学入試の英語!!
3.4技能資格と大学入試

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そもそも、何故、今、大学入試改革なわけ?

今、国を挙げて改革に取り組んでいる大学入試改革。今回の改革は、グローバル化に対応できる人材獲得を急務とする政財界の強い要請により行われた、と言われています。

いま日本国内のグローバル化が急激に進んでいます。新入社員のうち半数は外国人、なんて会社がめずらしくなくなる日もそう遠くはないでしょう。これからのビジネスシーンでは、異文化を背景に持つさまざまな国の人々と意思の疎通がとれる、高いコミュニケーション能力が必須になっていくことは間違いありません。

その意向を汲み取ったのが、安倍晋三首相であり、首相の肝いりで設置された教育再生実行会議。この会議では、現状の「知識偏重型の1点刻みの大学入試」を改め、大学入試センター試験の見直しや、多面的評価などに踏み込んでいます。

そして、その提言を受け継いだのが、日本の教育のあり方を議論する中央教育審議会。ここでまとまったのが、2014年12月に文部科学大臣に提出された、『新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について』(答申)となります。そこには、高校や大学での教育の枠組みの見直しのみならず、大学入試改革を「『待ったなし』で進めなければならない」と強調されています。
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変わる!大学入試の英語!!

○グローバル化の進展の中で、言語や文化が異なる人々と主体的に協働していくため、国際共通語である英語の能力の向上と、我が国の伝統文化に関する深い理解、異文化への理解や躊躇せず交流する態度などが必要である。

○なかでも、真に使える英語を身に付けるため、単に受け身で「聞く」「読む」ができるというだけではなく、積極的に英語の技能を活用し、主体的に考え表現することができるよう、「話す」「書く」も含めた4技能を総合的に育成・評価することが重要である。
「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」においては、4技能を総合的に評価できる問題の出題(例えば記述式問題など)や民間の資格・検定試験の活用を行う。また、高等学校における英語教育の目標についても、小学校から高等学校までを通じ達成を目指すべき教育目標を、「英語を使って何ができるようになるか」という観点から、4技能に係る一貫した指標の形で設定するよう、学習指導要領を改訂する。

『新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体的改革について』(答申)より抜粋

これまでの英語入試問題では、主に語彙力や文法などを中心とした「読む」力と、ICプレイヤーから流れる音声問題に答えるといった「聞く」力が重視されてきました。いわば、受動的英語力であり、これが、入試に合格するためだけのいわゆる“受験英語”(=使えない英語)と揶揄された部分です。

現在、高校卒業時の目標英語力は、「英検準2級〜2級程度」と設定されていますが、平成32(2020)年に向けた英語教育改革では、それを「英検2級〜準1級程度」に引き上げようと計画しています。しかしながら、平成26(2014)年に、文科省が全国7万人の高校3年生を対象に英語力を調査したところ、4技能の「読む」「聞く」「書く」「話す」のすべてに課題があり、特に「書く」「話す」の課題が大きいことがわかっています。今回の改革では、能動的な英語力も合否の基準とし、きちんと「使える英語力」を身につけさせようと考えています。

4技能資格と大学入試

特に改善が必要な「書く」「話す」力をどのように測定するかということについて、8月31日に「…民間の資格や検定試験を積極的に活用する方針。」という発表がありました。民間の資格・検定試験は、英検、TOEIC、TOEFL、GTEC、TEAPをはじめ、約10種類以上存在するようです。例えば英検は代表的な4技能資格の1つ。2級から試験に作文・面接が追加され、4技能が試されます。その一方で社会人に浸透しているTOEICは、リスニングとリーディングの2技能資格。選択肢問題のみで、英語を喋る問題・書く問題はありません。このような民間の資格・検定試験の中でどれが正式に採用されるのか、採点の比率は?等々、未確定な部分は多々ありますが、塾・予備校にとっては大きなビジネスチャンスでもありそうです。

主流の英語外部試験をご紹介します。

参照:高校生のための大学受験総合情報サイトikstudie

(1) TOEFL iBT

受験料:US$230(申し込みが特殊です)

“TOEFL iBT テストは、大学レベルの英語を使用および理解する能力を測定します。さらに、listening、reading、speaking、writingの各スキルを組み合わせて、学術的な課題を遂行する能力も評価します。“

まずTOEFLとはTest of Enlish as a Foreign Languageの略で様々な英語圏の大学に留学する際の条件になる英語資格のことです。そしてiBTとはInternet based testingの略でパソコンを用いて受験するテストの形になります。

4技能をすべて受験するため根気が必要ですが、2016年度から英語外部試験の利用を始める大学の多くが採用する試験となります。河合塾が抜粋したデータに載っている18大学21学部の中でも16大学19学部が採用していることがわかります。

参考≫TOEFL iBTとは

(2) 英検

受験料:1500円~8400円(級によって異なる)

“英検の出題形式には、高校や大学の入試試験と多くの共通点があります。例えば、センター試験のリスニングテストには、会話や文章を聞いて質問に答える形式があり、英検の準2級や2級のレベル・出題形式との共通点が多く見られます。”

文部科学省が後援している資格であるだけあって、入試勉強にもつながります。また、日本人にとって非常に身近な英語資格であるため取り組みやすいという点もメリットでしょう。ここであげている5つの中では唯一「検定」として合格・不合格がある試験。高校2年生の冬までに2級合格を目指せるとベターです。より強いアピールポイントにしたいあなたは、準1級を目標に取り組みましょう!

参考≫英検公式サイト

(3) IELTS

受験料:25,380円

“International English Language Testing System(IELTS:アイエルツ)は、海外留学や研修のために英語力を証明する必要のある方、およびイギリス、オーストラリア、カナダなどへの海外移住申請に最適なテストです。”

主に留学時のビザ取得条件となるテストです。世界で250万人もの人が1年に受験しているとのことですから、とても大きな試験である印象を受けます。speakingテストのときに面接官と1対1で会話をすることができるのも特徴です。

お値段が高い試験ですから慎重に。留学を決めているあなたは、このレベルを目標に日々取り組んでおくと大学入試にも留学にも役立ちます。

参考≫IELTS公式サイト

(4) TOEIC

受験料:5,725円(税込)

“TOEIC各テストのスコアは、英語力を客観的に証明する指標として、進学や就職などの様々な場面でご活用いただけます。一方で、学校では進学や卒業などの、企業では昇級・昇格や海外派遣などの指標・基準としても活用されています。”

ここであげている試験の中では英検の次に身近な存在。申し込みも簡単です。しかしビジネス英語が主流ですので頻出の語彙には少し抵抗があるかもしれません。反対に、経済学やビジネス英語に興味のある方にとってはなじみやすいものになるでしょう。

2時間程度かかる試験ですから体力がいりますが、listeningとreadingの力を測るにはもってこい。英検の次に来るステップとして捉えておくとよいでしょう。

参考≫TOEIC公式サイト

(5) TEAP

受験料:6000円~15000円(検定技能数により異なる)

 “TEAPは主に高校3年生を対象とした大学入試を想定して開発されております。テスト構成は日本における「大学教育レベルにふさわしい英語力」を測るうえで適切な設計となっており、テスト内容はすべて大学教育(留学も含む)で遭遇する場面を考慮して作成されております。”

日本英語検定協会が上智大学と共同で開発した、大学入試用のための試験です。上智大学の公式サイトによるとあくまでも“出願の必要条件”であり合否には影響しないとのこと。基準スコアを満たせば出願できるけれど、満たさなければ出願できないのです。

英語外部試験の中でも今後もっとも導入が見込まれる試験であり、早い段階から対策が必要なテストとしてチェックしておきたい試験。受験回数は無制限で、獲得スコアは受験2回分保有できるとのことですので来年・2017年度入試を受ける現高校2年生は今から取り組み始めましょう。

出典:TEAP受験案内

参考≫TEAP公式サイト

 

教授イメージ

当面は入試センター(国)と民間の試験の結果を組み合わせて評価し、将来的には民間試験に一本化することを目指すと発表されています。民間試験については、例えば英検なんかだと、中学生の時に2級や1級に合格なんて子も少なからずいらっしゃいます。学年を超えての指導は公教育ではできません。で、あれば、民間の塾や英会話教室の出番が増えるのでは…??

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